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牛と別れるとき、涙で送る酪農家がいてもいい・・・・・高城 織さん(幌延町)

高城 織さんは、千葉県松戸市出身。
子どもの頃から生き物が好きで、犬・猫・うさぎ・セキセイインコ・・・。
変わったところでは、ザリガニ・ウズラ・ホタルも飼った。
子ども部屋の机の引き出しにそっとしまっていたのは、かなへび。
家の中に、かなへびが逃げてしまい、親に叱られたこともあったと笑う。

普通高校に進学した織さんは、「酪農家」になることを担任に相談した。
牛の世話がしたい、北海道にいきたい・・・担任の勧めもあり、
地元の牧場で実習をすることとなる。
実習先は地元千葉県館山市の須藤牧場。
これが織さんの酪農人生のはじめの一歩となった。

慣れないながらも楽しい実習生活だったが、
ただひとつ、割り切れない想いがあった。
子牛を産めなくなった牛を売りに出すとき、心の底から悲しみが湧いてくる。
おもわず泣いてしまう織さんに先輩達は諭す
「織、わかってるよね。牛はペットじゃない。経済動物なんだよ。」
理解しているつもりでも、割り切れない自分がいた。

織さんが今でも大切にしている言葉がある。
須藤牧場の奥さん須藤陽子さんがかけてくれた言葉だ。
「泣いたっていいんじゃない。命ある限りだから、かわいがりなさい。」

その後、新規就農を目指して北海道へ。
酪農ヘルパーとして幌延町で牛とともに生活する道を選んだ。

縁あって、高城牧場に嫁いだ織さん。
今は、3人の男の子達のママであり、酪農家である。
そして、須藤陽子さんが創作する絵本の挿絵を描く。
牧場と牛をテーマにした絵本「牧場のおはなし モモコ」、
「牧場のおはなし いのち」の製作に参加した。
きっと、これからも、大好きな牛や動物たちの絵を描いてゆくだろう。

牛の命と向き合う織さん。
3人の子ども達の命のきらめきに包まれる織さん。

高城 織さんは
北の大地で「命」の輝きとともに生きている。


2009.05.18  幌延町




牛が大好きな織さんらしい
優しいタッチの絵が印象的な絵本

須藤牧場のHPで販売もしています
子ども達と賑やかに暮らす日々
笑顔が絶えない
家の中には、いたるところに牛グッズ

  須藤牧場   千葉県館山市安東337


高城 織さん
Takagi Shiki

千葉県松戸市出身
幌延町在住
酪農家 27歳





「今は子育てに専念する
時期。もう少ししたら、子
どもと一緒に牛舎で仕事
したい」と語る織さんです

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