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鮭はめんこい 菅井好文さん ( 天塩町

 「漁師になって45年だ。早いもんだな。」日焼けした顔からこぼれる笑顔は優しく逞しい。菅井さんは三代目の漁師である。
昭和20年代、鰊や鱒、鮭漁を生業としていた。「当時のおやつは干し数の子や身欠き鰊だったもな。」子供の頃から漁は生活の一部。

 15歳の春に漁師になってからずっと鮭を獲っている。
「昔の鮭の保存方法は山漬けだ。鮭を重ねて塩をして、また鮭を重ねていくやり方。出荷するときには荒巻にして、築地にも送ったもんだ。」昔ながらの保存方法を身振りを交えて語る。

 鮭漁は定置網漁法で行われる。年間3万~4万本。最盛期では1日に4000本獲れる日もある。「鮭は時下の見極め次第で網もろとも流されることもあれば大漁にもなる。勘勝負だ。飯も喉を通らない夜もあるさ。」漁師は繊細さもあわせ持つ。

 鮭の醍醐味を問う。
「春に川に放した鮭が4年後には帰ってくるんだ。」
鮭はめんこくて子供みたいなものと語る菅井さんの言葉一つ一つから鮭への想いが伝わる。

                                       







2008.8.20 天塩町

鮭漁に命を懸ける菅井さん


鮭は秋を代表する味覚だ
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