「けあらし」は「気嵐」と書く。
冷え込みが強まった晴れた日に、冷たい空気が外気温よりも暖かい川や海に流れ込
み、水面上で急激に水蒸気が蒸発し霧が発生することで起こる。
気象用語では「蒸気霧」(じょうきぎり)という。
だがここ留萌では、みな「けあらし」とよぶ。
当て字といえども「気嵐」という表現は絶妙だ。
今朝、秋鮭漁で活気づく港の風景を撮ろうと、午前6時過ぎに留萌市の隣町である小
平町へと車を走らせて、この光景に遭遇したのだ。
朝晩の冷え込みがきつくなってきたとはいえ、10月に入ってまだ間もないのに、なんと
も見事な「けあらし」。
小平蘂川(オビラシベガワ)の上流から河口に向かって、涌き出でるような蒸気の波。
まさに、蒸気の津波の如く迫ってくる。
冬はもう間近だと知らせるような早朝の「気嵐」だ。
|